INTERVIEW




ICBの一着一着に宿る誇り。
デザイナーの想いを丁寧に受け止め
仲間とともに築き上げるものづくり。
TOKIKO SUDAPattern Maker
須田登紀子パタンナー
これまでに特に印象に残っている
パターンやアイテムはありますか?
思い入れのある製品は本当に沢山あって、一つには絞れないんです。たとえば「ICB WHITE」は本体とは別ラインということもあり、仕立てやデザインに強いこだわりがありました。刺繍や遊び心のあるデザインが散りばめられていて、今でも大好きなシリーズです。
また、「ICB NY」NYデザイナーのプラバル・グルン氏やCHINOの茅野誉之氏とのコラボレーションも大きな刺激になりました。こうした出会いに恵まれたことには感謝しかありません。
個人的に忘れられないのはWool Trench。秋冬ならではのしなやかな素材とラインの美しさがまさにICBらしさを感じさせてくれるものでした。
30年続くブランドの服作りにおいて
パターン面で大切にしていることは?
デザイナーが求めるシルエットやブランドイメージを大切にしながら着る方を思い浮かべ、着心地の良さも追求しています。私たちの仕事はパターンを作成していくだけではなく、製品となってお客様のお手元に届くまでを見届けることに意味があると感じています。
パターンは一本の線をどう引くかで印象感は大きく変わります。だからこそ、一つひとつのラインにこだわり、長年の経験や蓄積、そしてパタンナー自身の提案を重ねてきました。その積み重ねこそが、30年続くブランドを支える力になっていると思います。
デザイナーのアイテムを形にする上で
意識していることはありますか?
シーズンごとのイメージやデザイン画、そしてその時代の空気を感じ取りながら、そこにICBらしさをどう重ねて表現できるかを大切にしています。デザイナーの思いを立体的なパターンに置き換え、素材や縫製の特徴を生かしながら形にしていく過程は、ものづくりのなかでも特にやりがいを感じる部分です。
また、デザイナーごとに求めるものは少しずつ違います。だからこそ会話を重ね、思いを丁寧に受け止めることを心がけています。そのやり取りから得たヒントをもとに想像力につなげ、試行錯誤を繰り返す。完成した製品には、ものづくりの喜びを実感します。
30周年を迎えた今、
ブランドの服作りにおいて
どんな誇りを感じますか?
ICBが30周年を迎えられたのは、これまでブランドを支えてくださった多くの方々のおかげです。「ICBといえばスーツ」と言われるほど、長く愛される定番を持てることは大きな誇りです。10年以上のロングセラーとなった製品が、今もお客様やスタッフに選ばれ続けていることは、何よりの励みになっています。
そしてもう一つの誇りは、一緒に服づくりをしている仲間です。ものづくりに真剣に向き合い、語れるほどのこだわりを持つ仲間が集まっていること。そんなメンバーとチームワークを発揮しながら製品を作れるからこそ、信頼される服を届けられるのだと感じています。