Newans

Vol.03

黒沢 祐子

フリープランナー

世界が同じことを経験している
いまこそ、
凝り固まった概念を
ゼロにする。

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Mirai Matsuda

働き方はもちろん、ライフスタイルにも
変化が求められているいま。
これからの時代を生きていく上で
必要な新しい答え “New Answer” を様々な分野の
第一線で活躍する女性12名に問う
#Newansのインタビュー連載。

ウェディングプランナーとしての活躍はもちろん、
最近ではパーティープランナーとして
多くのパーティーのプロデュースを
手がける黒沢祐子さん。
東京のど真ん中にいた彼女が出した意外な
“New Answer” とは……

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Profile

黒沢 祐子さん @yukowedding

職業フリープランナー

東京都出身。大学卒業後、O Lを経て(株)Plan・Do・Seeに転職し、ウェディングプランナーへ転身。2008年、フリーランスのウェディングプランナーとして独立。 新郎新婦の “想い” を大切にしたテーマとコンセプトを明確にしたウェディングを提案する。これまでに約950組ものカップルを担当。その多くの新郎新婦が彼女のファンになってしまうというのも彼女の仕事の特徴の一つ。現在はウェディングプランナーをメインにパーティープランナー・プロデューサーとしても活躍。

01

できたシワは味方につける

できたシワは味方につける

――本当に必要な服とは何か。みなさんとの会話の中で生まれたのが、ブランドのキーアイテムである白シャツでした。黒沢さんには立ち襟にフリルがついたシャツをお召しいただきましたが、いかがでしたか? 「実はハイネックデザインの服ってあまり得意じゃないんです。でもこのシャツは首が詰まっている感じがなくて、着ていて窮屈じゃない。むしろエアリーで心地いい。こういうちょっとオーバーサイズなデザインは元々好きで、普段着るテイストなので、力んでいない感じが私らしく仕上がって結果的にとてもよかったです。」

――堅苦しいとか、アイロンがけが面倒だという理由から敬遠されがちなシャツを、黒沢さんのおっしゃるように心地よく気軽に着ていただきたくて、着心地の良さはもちろん、洗って乾かして、そのまま着て素敵、ということを大切にしています。洗濯や着ていることで生まれるシワさえ可愛いっていうのもテーマで。 「シワさえも可愛いって、いいですね。歳を重ねる女性みたいで素敵。笑いじわって幸せの証じゃないですか。隠したり、ネガティブに捉えたりしないで、シャツも目尻のシワも、自分の味方にできたらきっともっといろんなことが楽しめそう。白って潔いし、顔周りも明るく見えるので、私も普段から選ぶことが多いです。さらに着心地がよくて、ちゃんと見えるシャツは重宝しますよね。カジュアルもそうだけど、ちょっときれいめに行きたいディナーも、旅先でもよさそう。いろんなシーンでいけるなって感じました」

――普段はどんなスタイルが多いのでしょう?ファッションのセオリーみたいなものがあったら教えてください。 「ヒールを履くことはほとんどなくて、365日中350日がスニーカーって感じです。仕事柄、人前に出るときはもちろん気を遣うけど、それ以外は気負わずに着られるものを選ぶことが多いですね。目上の方にお会いする時は見え方を気にするけど、それ以外は気にしない。ちゃんと体を鍛えて、背筋さえ伸ばしていれば、Tシャツだってきれいに着ることはできる。どんな場所でも、自分というのをちゃんと持ってさえいれば年齢もブランドも関係ない。とらわれず、自分で枠を決めないこと。自分がいいと思ったものを着ればいいと思っています」

02

スタイルは仕事の自信で築くもの

スタイルは仕事の自信で築くもの

――揺るぎないそのスタイルに、多くの女性が憧れるのも無理はないと思います。 「昔はすごいコンサバな格好をしていたし、ヒールも履いていました。今もその自分を見ると、あーそういう時期もあったんだなって思います(笑)。その頃はまだ若かったし、世の中的に流行っていたとかそんな理由でファッションを選んでた。型にはめられてたというか、自分でその枠にハマろうとしていたんだと思います。踊らされてたとも思うし。でもここ3から4年でやっと自分のスタイルというかファッションが確立された感じですね。今の自分が一番自分らしいかな」

――それには何かきっかけのようなものがあったのでしょうか? 「自分の仕事に対して自信を持てたこと、かな。人って、自己評価よりも、他者の評価で自信がついたり、モチベーションが上がったりすると思うんです。私自身そういうことを経て、やっと、そのままの自分でいいのかもって思えるようになった気がします。今回のコロナウィルスのことで、考え方もスタイルも、さらにシンプルになりましたね。ものをたくさん持つよりは、気に入った何かだけをそばに置くようなミニマムな生活がしたいなっていう風に。「Less is More」さらにそういう思考になってきた気がします。環境汚染、廃棄の問題だったり、そういうことも含めて、ファッションを煽って買わせるのはやっぱりエシカルじゃないなと」

03

ファッションの使命

ファッションの使命

――そうなんですよね。この業界自体、決して環境に優しいとは言えない業界で……。#Newansは、環境やこれからのあるべきスタイル姿、これからの普通、ということを真面目に考えていこうとしています。 「#Newansのようなブランドや思考がこれからもっと増えていけばいいなと思います。私自身、エシカルであることは常に意識していて、その瞬間いいなと思ったり、トレンドだったり、衝動的な消費がすべてダメってことではないけれど、何かものを買うときはよく考えるようにしていますね。結局、持ちものを増やして、いつかそれを捨てるっていうことは、つまり環境を破壊してるってことなわけですし」

――はい、その通りだと思います。だから#Newansができたのも当たり前の流れだったんですよね。 「ものを買うことって、その企業に対してエールを送ることじゃないですか。だからこそ、ファッションにおいては特にきちんと見極めて買っていきたいなって。デザイン的な話でいうと、シンプルなんだけどひと癖あるデザインがあったらもっといいなって個人的には思いました。あと、妊婦さんでも着られるものとか。自分の年齢とか、環境が変わっても、永遠に着られる服っていうものをつくってほしいですね」

――お客様の生活に寄り添ったものづくりをしていきたいと思っています。長く愛してもらえる、人生に寄り添うような、そんな服をつくっていけたらいいなあと。 「製造過程で出るゴミの削減や廃棄処分ゼロとか、SDGs(エスディージーズ)を意識した#Newansのものづくりにはとても共感しています。コロナウィルスの一件で、私自身さらにそれを意識するようになりました。以前は、ゴミもまとめて捨てていたけど、細かく分別したり、生ゴミはコンポストで堆肥に変えたり。一人暮らしだし、そこまで量が出るわけでもないけど、家にいる時間も多いし、ごはんを作るのも好きだから。小さいことだけど、できることからはじめたいなと。自分ができていないと発信できませんしね。いわゆるまともな暮らしを、ちょっとずつ、やっとできるようになったって感じかな(笑)。この試みは継続してやっていかないと意味がないということも感じています」

――継続することの大切さ。サスティナブルな社会の実現はアパレルブランドとしてはもちろん個人としても意識せざるを得ません。 「今回、自粛期間に時間ができたことで、環境破壊だったり、フードロスだったり、環境問題を扱ったドキュメントや映画などをたくさん観ました。すべてが正しいとは限らないし、自分は100%信じているわけではないけど、そういうものさしがあるんだっていうのを知ったときに、自分にできることはなんだろうって。それがいいとか悪いとかじゃなく、これから先、この環境の中で生きていかなきゃいけないって考えたときに、一人でも多くの人が共感して、それぞれが実践できる世の中になったらいいのかなって思います」

04

アフターコロナの決断

アフターコロナの決断

「ブルーの名刺入れとペンは、黒沢さんご自身にとって仕事をする上で大切なもの。」

――今回のコロナウィルスでほかに変わったことはありますか? 「来年ぐらいには地方に移住したいと思っています。今回、改めて自分が好きなものって、やっぱりお花だったり、植物だったり、自然の中にあるものなんだなってことを感じて。それが常にある場所に住みたいなって。そして、自給自足じゃないけど、今回のようなことがあっても自分で食べ物を育てていたりしたら、あんまり惑わされないんじゃないかなと。やっぱり東京が一番打撃が大きかったと思うし。ウェディングの仕事も3、4、5月と何もなくなって、全部来年になったのですが、とはいえ来年も怪しいなと。そう思ったときに、果たしてこんなに家賃をかけてまで東京に住む意味ってあるのかなって。これからもここで生活できるのかなっていう不安とそれ以上にお金の使い方を見直したというのが大きいですね。今までそんなこと考えたこともなく勢いのまま生きてきたので、いわゆるちゃんとした考え方にやっとなってきたって感じかな(笑)。きっと田舎に行けばコミュニケーションも変わってくると思うし、私が小さい頃に近所の人たちと持っていたようなコミュニケーションも生まれてくるかなって。居心地のいい場所で、煽られず、自分のペースで生きられたらいいなと感じでいます」

――それは大きな転機ですね。今回のコロナウィルスの影響は黒沢さんにとってそれだけ大きな出来事だったということですね。 「大きかったですね。けど、私は逆に良かったと思っています。そういう自分にならないまま、そのことに気づかずに一生を終えるより、それを感じられたこと、気づけたことが有難いなと。日々感謝の気持ちもより生まれるし、人に対して、ものに対しても生まれる。すべての出来事に対して、感謝するようになりました。それはすごくよかったこと。ちょっと調子に乗ってたなと反省もしました(笑)」

05

前向きな思考の先に
見えるもの

前向きな思考の先に見えるもの

――その笑顔と前向きな発想に、ますます魅力を感じずにはいられないわけですが、黒沢さんの根底にある考え、そして今回のことで見出した新しい答えとは何なのでしょう? 「なんだろう(笑)。けど、やっぱり生かされてると思うから。そもそも一人じゃ生きていけないし。こういう状況にさせてしまったのも私たち人間だと思うんです。コロナウィルスって病気を生んだのも、環境破壊も。もう一回、ゼロからじゃないけど、リボーン、リスタートを切る、そんなイメージかな。ニューノーマル思考を変えること。今までそうだったっていう当たり前のことは当たり前じゃないっていうことを受け入れたことでしょうか」

――その前向きな考え方、本当に素敵です。 「世界が同じことを経験してるし、これまでの自分の凝り固まった概念をゼロにして、そこから自分が何ができるかってことを考えたら、そうなったって感じですね。正直一週間ぐらいは落ち込みましたけど、もうしょうがない(笑)。この時代に生まれて、これを経験できたことを自分の糧にしようっていう風に思いました。新しいこと考えよう、みたいな感じです」

――その新しいこととは?これからのビジョンを教えてください。 「私が今後やりたいと思っているのは、移住した先に自分でファームをつくって、そこにゲストを招きウエディングをすること。これまでは建物ありきでプロデュースしてきたけど、そうじゃなくてもできるなって思えたんです。そこで野菜を育てて、ゲストに好きな野菜を採ってもらって、テーマにあったシェフに出張して来ていただき、食事を振る舞うことができたら、フードロスも解消できるし、何より居心地がよくて、安心できて、リラックスできる空間でパーティーができるなあ、なんてことを考えています。ウェディングに限らず、いずれ世界全体がそういう方向に向かっていくと思うので。いつかそれが実現したら、#Newansでファームのエプロンつくってくださいね(笑)」

(ライター:堀川 静)

着用アイテム

Ruffled collar blouse

ラッフルカラーブラウス

¥12,100(税込) 詳細

ハイネックのフォルムが美しいシンプルなブラウスです。襟先のフリルが顔周りを華やかに演出します。2枚袖で作られた立体的な袖のフォルムや、丸くカットした裾のラインがシンプルな中にも個性を。長めに取り大き目のボタンを付けた背中の開きも素敵で、モードな感じで着こなせる一枚です。

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