STUDIO NOTES

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【STUDIO NOTES】

uncraveが考える「本当にこれさえあればいいと思える服」
そんな想いを込めたuncraveな「服」がつくられる背景にあるストーリーや、
デザインのこだわり、日々のインスピレーション。
ディレクターやデザイナーのリアルな思考を書き留めた、
「アトリエ=STUDIO」のノートを覗き見るようなWEBコンテンツ。

ただ服を並べるのではない、
uncraveのモノづくりの裏側にある「理由」をお届けします。

uncraveのチーフデザイナーと笠井正一によるTHE SHIRTSインタビュー
uncraveのチーフデザイナーと笠井正一によるTHE SHIRTSインタビュー

uncraveがお届けするシャツライン「THE SHIRTS」では、世界的なテキスタイルメーカーの生地を取り入れながら、 素材の魅力を活かしたシャツづくりに取り組んでいます。
今回は、生地の選定を担うエージェントの笠井さんと、uncraveのチーフデザイナーの牧田が、インポートテキスタイルの魅力や、 モノづくりへの想いについてお伝えします。

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REC.01

uncraveがインポートテキスタイルを選ぶワケ

牧田 まず、笠井さんのご紹介からさせてください。uncraveの「THE SHIRTS」シリーズでは、 海外のテキスタイルを使用することが多く、その選定をお願いしているのが、 生地のエージェントである笠井さんです。
笠井

そうですね。イタリアをはじめとするヨーロッパの生地メーカーの日本代理店として、 高級テキスタイルを日本市場へ紹介しています。

各メーカーが毎シーズン発表するコレクションを、国内のアパレル企業に向けて プレゼンテーションし、採用していただくのが主な仕事です。

牧田 uncraveも今年で7年目を迎え、ブランドのあり方も少しずつ変化してきました。 それでも、「むやみに欲しがらない大人の女性が、これさえあればいいと思える洋服」をつくるという想いは、創設当初から変わっていません。

「本当にいいものとは何だろう——」 と考える中で、高品質なインポートテキスタイルを使ったモノづくりをしたいという想いが生まれました。 そこから「THE SHIRTS」のようなシリーズがスタートしています。

このシャツシリーズでは、【THOMAS MASON】という有名な生地ブランドに加えて、 【ALBINI】のテキスタイルも使用しています。

世界的に高く評価されるテキスタイルには、どのような魅力があるのか。テキスタイルのプロである笠井さんに伺います。
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REC.02

ALBINIの魅力

ALBINIについて

1876年創業の、イタリアを代表するテキスタイルメーカー。 糸の紡績から生地の仕上げまでを一貫して管理し、 上質なシャツ生地を世界各国へ届けています。

豊かな色彩表現や柄のバリエーション、 しなやかでやさしい風合いを特徴とし、 現代のシャツ生地をリードする存在として知られています。

笠井

【ALBINI】には複数のブランドがありますが、 グループ全体のデザインチームには約40人の テキスタイルデザイナーが在籍しています。 シャツ生地のメーカーに限らず、これほど多くの テキスタイルデザイナーを抱えている会社は、 僕自身もほとんど聞いたことがありません。 生産についても、基本的には糸の紡績から仕上げまでを 自社で管理する一貫生産です。一部の生産工程では チェコやエジプトの拠点も活用していますが、 最終的な仕上げはイタリアで行われています。

原料への取り組みにも、ほかのテキスタイルメーカーとは 異なる特徴があります。契約農家と連携し、海島綿※1やGIZA綿※2、 など、背景をきちんと把握できる原料を確保しています。 GIZA 45やGIZA 87※2といった希少性の高い原料も含め、 トレーサビリティが確保された、信頼できるものを 選んでいるということですね。

特にヨーロッパでは、原料の背景が確認できない企業からは 購入しないという考え方が広がっています。 ALBINIは環境問題への意識も高く、CO₂や廃棄物の削減、太陽光発電の活用などにも取り組んでいます。 染色には多くの水を使いますが、使用した水を浄化し、 自然へ戻すための管理も徹底されています。 こうした環境への配慮は、ヨーロッパの大手メーカーにとって、もはや前提になりつつあります。

クリエーションの面では、ALBINI GROUPの商品を見れば、現在のシャツ生地の流れが分かると言ってもよいほどです。 新しい仕上げや素材、糸を積極的に取り入れ、常に市場を牽引する、いわばトレンドセッターのような存在ですね。 新しい仕上げや素材、糸を積極的に取り入れながら、 マーケットの中でシャツ生地をリードする役割も担っています。 以前はイタリアにも多くのシャツ生地メーカーがありましたが、 少しずつその数は減っています。その中でもALBINIは、 変わらず守り続ける部分と、新しく進化させる部分の 両方を持っています。 そのバランスが、長く愛されている理由のひとつだと思います。

ALBINIの生地を使用したuncraveのシャツ ALBINIの生地を使用したuncraveのシャツ

【ALBINI】の生地を使ったuncraveのシャツ
※uncrave 26AW POP UP 限定展開商品

※1 海島綿: カリブ海地域を起源とする、非常に希少な超長綿。 繊維が細く長く、シルクのような光沢と、しなやかな肌触りを持つ。

※1 GIZA 45・GIZA 87: いずれもエジプト産の希少な超長綿。数字は糸の番手ではなく品種を示す。 GIZA 45は繊維の細さと均一性に優れ、極細番手の糸に適している。 GIZA 87は、特に美しい光沢と高い強度を持つことが特徴。

牧田

最初は、【THOMAS MASON】が最もポピュラーなブランドなのかなと思っていました。 uncraveで取り扱うのも初めてだったので、生地のブックを見ること自体が とても新鮮でした。

プリントや柄のブックもお借りするのですが、ずっと見ていられるくらい 面白いんです。日本ではあまり見かけない色使いや柄の組み合わせが多く、 それだけでも新鮮に感じます。

【ALBINI】の生地を見たのも今回が初めてで、uncraveでは 2026年秋冬コレクションから使用しています。 【THOMAS MASON】はこれまで何シーズンか使用してきましたが、 今回は選択肢を少し広げ、【ALBINI】もピックアップしました。

uncraveのお客様はメンズライクなスタイルもお好きですが、 どこかに女性らしさを求めている方が多いと感じています。

【ALBINI】は、柄や風合い、色の配色にやわらかさがあり、 全体的に少し女性らしい印象があります。 そこに魅力を感じ、今回使用することになりました。

笠井

おっしゃるとおり、【ALBINI】には色のやさしさがあり、 女性らしい表現にも取り入れやすいと思います。今回選んでいただいたグレーの生地は、120番手双糸※3を使用。 【ALBINI】のラインを象徴するような生地ですね。

【THOMAS MASON】との比較になりますが、 【ALBINI】の生地には爽やかさがあると感じています。【THOMAS MASON】はハリやコシがあり、 パリッとしたメンズライクで格好いいシャツに仕上がるイメージです。

双糸※4使いの生地や、糸を高密度に打ち込んだ生地が多いため、 服にしたときにも輪郭やフォルムがはっきりと出ます。

一方で【ALBINI】は、単糸をはじめとするさまざまな糸を使い、 あえて打ち込みを甘くすることもあります。 そこから、しなやかさや肌触りのやさしさが生まれます。

牧田

生地のブックを見せていただくと、柄や色の組み合わせにも驚かされます。

日本人の感性を大きく超えるような、面白い柄のクリエーションが多いですよね。 それも、自社に大規模なテキスタイルデザインチームを持っていることに つながっているのでしょうね。

笠井

日本では【THOMAS MASON】の方が、特にメンズの分野で 広く知られていると思います。

ただ、世界全体で見ると、【ALBINI】のコレクションの方が より幅広く選ばれています。コレクションのボリュームも、 【THOMAS MASON】の2倍以上あります。

THOMAS MASONの生地を使用したシャツの襟元

THOMAS MASONの生地を使用したシャツも、今シーズンで3シーズン目を迎えます。
上質な素材ならではのハリと美しいフォルムを活かしながら、uncraveらしいシルエットへとアップデート。

※3 120番手双糸: 非常に細い120番手の単糸を2本撚り合わせた糸。 綿の番手は数字が大きいほど細く、繊細さに加えて強度と均一性を備えている。

※4 双糸: 2本の単糸を撚り合わせ、1本にした糸。 単糸に比べて強度が増し、表面や織り上がりが整いやすい。

STUDIO NOTES

REC.03

uncraveのシャツに込める想い

牧田

uncraveでシャツをつくるとき、 デザインの面でも、どこかにこなれた要素を 取り入れたいと考えています。

素材そのものにも、優れたメーカーならではの意匠性があります。 その魅力を活かしながら、少しでも付加価値を感じていただける アイテムに仕上げたいと思っています。

女性の装いは、メンズよりも選択肢が多く、 スタイリングも多様です。その中のひとつのアイテムとして シャツがあり、私たちは上質な生地を uncraveらしい形に落とし込んでいきます。

テキスタイルが持つ風合いを活かすデザインであること。 そして、インポート生地を使ったシャツは プライスも一段上がるため、その価値が伝わる クオリティーに仕上げることを大切にしています。

THE SHIRTS VISUAL
笠井

先日、展示会にも伺いましたが、 牧田さんがつくられたデザインは本当に素晴らしいと感じました。

細かな工夫があり、トレンドも取り入れながら、 生地の魅力がきちんと活かされている。 とても素敵なシャツだと思いました。

THE SHIRTS VISUAL

インポートテキスタイルの魅力や、ものづくりへのこだわりについて語っていただいたVol.01。

続くVol.02では、今回使用した生地やシャツの仕立てについて、さらに詳しくお届けします。

8月19日(水)の公開を、どうぞお楽しみに。

THE SHIRTS COLLECTION