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C BASICができるまで Vol.1 女性の身体に寄り添う パターンメイキング


見た目が美しいだけではない、細部にまでこだわりぬいて作られたものには、誰かに伝えたくなる「STORY」がある。#01では、ブランドの軸となるベーシックライン“C BASIC”をクローズアップ。ものづくりの要を担うデザイナーの大野智穂さんとパタンナーの岩切智子さん、そして、モニタリングに携わるヨガ講師の梅澤友里香さんの3名に登場いただき、商品の魅力やそこに込められた想いを語ってもらった。


「時間をかけながらていねいに進めていくことで、
精度の高いものづくりが実現できた」


まず、C BASICがどのようなものなのか教えてください。
大野:C BASICは、ChacottとCoreの〈C〉から名付けられた、チャコット・バランスのベーシックラインです。バレエウェアの開発で培った技術と素材を活かし、季節やシーンを問わず活躍するシンプルなフィットネスウェアを展開しています。

チャコット・バランスのベーシックラインということですが、どういった経緯で生まれたのですか?
大野:もともとチャコットには、Welcomfo by Chacott(以下、ウェルコンフォ)というヨガウェアブランドがあったのですが、2019年春に、「鍛えるだけでもない、リラックスするだけでもない。調和の取れた身体を作るバランスウェア」という考え方をもとに商品を展開していくチャコット・バランスに再編されました。新しいブランドがスタートするにあたり、常にお客さまが店頭で手に取ることができ、ヨガをこれから始める人の一着目に選んでもらえるようなエッセンシャルなアイテムを作りたい。そう考えたのが、C BASIC誕生のきっかけです。

チャコット・バランスのローンチと同時に発表されたのですか?
大野:C BASICを発売したのは、チャコット・バランスローンチのおよそ2年半後です。シーズン毎に変わる一過性のものではなく、本当に価値のあるものを提供したいという気持ちが強くあったので、じっくりと時間をかけて、素材もパターンもいくつか試し、いろんなことを試験しながら作り上げました。ていねいに一歩ずつ進めていくことで、精度の高いものづくりを実現できたと思います。


写真左から、ヨガ講師の梅澤先生、デザイナーの大野さん、パタンナーの岩切さん。

大野さんと岩切さんは、C BASICの立ち上げから関わっているんですよね?
岩切:はい。それこそウェルコンフォの初期から一緒にやっているので、もう十数年の付き合いになります。パタンナーとデザイナーは二人三脚といわれる中で、信頼できるパートナーが常に同じフロアにいて意見交換ができるのは、ものづくりの大きなメリットです。
大野:梅澤先生もウェルコンフォ時代からお世話になっていますので、三人四脚ですね。

梅澤先生は、具体的にどのように関わっているのですか?
梅澤:サンプルを実際のレッスンで着用し、動きやすさや着心地の良さを中心とした意見をお伝えしています。とはいえ、インストラクターばかりが着るわけではないので、普段生徒さんがどんなウェアを着ているかなど、両者の視点からいろいろとお話しさせていただいています。


「仕事柄いろいろなヨガウェアを着ますが、
上質なヨガウェアは細部まできちんと計算されていると実感」


C BASICの最大の特徴を教えてください。
大野:一番は、バレエウェアの開発における視点や技術を取り入れているところです。C BASICを立ち上げるのに、絵型と共に課題をいくつも書き出し、レギンス一枚に対しても、本当にいろいろな素材を試しました。その中で、ストレッチ性があり、ほど良いサポート力もあるレオタード素材の優秀さに改めて気付いたんです。
岩切:デザイナーがこの素材でレギンスを作りたいと話をしてきた時には、レオタード素材なら心地良いレギンスが作れそう!という感覚でした。ただ、これほど繊細でストレッチ性の高い素材のパターンメイキングはかんたんなものではありませんでした。動きに合わせて伸び縮みするストレッチ素材は、単純に形にしたものがそのまま見た目に出るわけではありません。身体にフィットするウェアを作るために、伸ばして着た時にどんなシルエットが出るか、変なしわが寄らないかなど、素材の特徴を理解していないとパターンを引けないんです。

レオタード素材をずっと扱っているからこそのパターンメイキング。それは大きな強みですね。
岩切:はい。パターンもそうですが、そこに付随して縫製もストレッチ素材の扱いに長けた工場でないと精度の高いものは完成しません。信頼できる国内の縫製工場に依頼し、糸の選定からその縫い方まで何回もやりとりをし、身体に心地よくフィットする縫製を突き詰めていきました。


スムーズな身体の動きをサポートするパターン設計がされているとのことですが、具体的にどんなところですか?
大野:例えば、レギンスだとクロッチ部分。ヨガではあぐらをかいたり、開脚したりすることが多いので、運動量を確保するためにマチを作りました。マチの形は肌あたりも考えて何度も作り直しましたね。
岩切:あと、やはりレギンスはフィット感が肝になってくるので、脚のラインに沿うように立体パターンで仕上げています。ウエストもゴム仕様が多い中、パワーネットを入れてお腹に気持ちよくフィットさせています。

脚のラインは気づきませんでした。本当ですね。
岩切:わたしもお話を聞いて「なるほど!」と思いました。仕事柄いろいろなヨガウェアを着ますが、中には動きに耐えられずほつれてしまうものや、身体にフィットしないものもあります。そういったものを見ていると、上質なヨガウェアは細部まできちんと計算されていると実感します。


「より多くの人のボディにしわなく美しく、
そして気持ちよくフィットできるかが常に私たちのテーマ」


開発していく中で、一番苦労した点を教えてください。
大野:それぞれたくさんありましたが、あえて言うとしたらしわに関してでしょうか。ストレッチ素材だからと言って、伸びてどんな身体にもぴったりとフィットできるというわけでは決してなく、それぞれの素材の特徴をつかんでパターンメイキングをしていかないと、表現したいものはできないんです。より多くの人のボディにしわなく美しく、そして気持ちよくフィットできるかということが常に私たちのテーマでもあります。

岩切さんはいかがですか?
岩切:ベーシックラインであるC BASICは、飽きのこないシンプルなデザインが魅力です。シンプルなものほど、パターンの欠点が出てしまうと思うので、わたしも技術力を上げて、大野さんが提案するデザインに応えていきたいと思います。


C BASICができるまで Vol.2  はこちら


C BASIC スキンシリーズ の記事はこちら
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